個人事業を開業した場合に必要な届出書


9月1日に個人事業主として開業しました。
開業にあたり税務署に提出すべき書類をまとめます。

青色申告承認申請書

青色申告承認申請書

税務署に提出が必要な書類

個人事業主として事業を開始した場合は税務署に届出が必要です。

事業の定義は実は難しく、一般的には”反復、継続、独立して行うもの”とされています。一時的な収入があった場合などは”事業”には該当しません。

ここでは事業所得、不動産所得、山林所得を生ずる場合の事業を開始した場合を考えます。
一般的に考えられるのは以下の書類です。

「個人事業の開業・廃業等届出書」

事業を開始したことを税務署に報告するものです。
誰もが提出する義務があります。
期限は開始の日から1ヶ月以内。

「青色申告承認申請書」

出さなければいけない書類ではありませんが、出せば最大65万円の控除を受けられます。
65万円控除というのは税金が65万円減るのではなく、経費が65万円増えるようなイメージです。
期限は開始の日から2ヶ月以内。

「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」

給与の支払いがある場合に提出する書類です。
*個人事業の開業・廃業等届出書に給与に関する情報を書いた場合は提出不要です。
期限は給与が発生してから1ヶ月以内。(開業時は給与がない場合)

「青色事業専従者給与に関する届出書」

同一生計の家族に給与を支払う場合に届出が必要です。
期限は開始の日から2ヶ月以内。(途中で給与を払いたくなった場合は、その年の3月15日まで)

「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」

給与の支払を開始すると源泉所得税の納税義務が発生します。
源泉所得税は原則、翌月10日までに毎月納めます。
ただ、毎月だと小規模事業者の場合、額が少なく手間だけがかかる場合があるので半年ごとに納付できる特例が設けられています。
期限はありません。提出月の翌月分から適用されます。事業開始した場合、すぐに提出してもその月の分は適用されませんので注意が必要です。

「消費税課税事業者選択届出書」

事業を開始してから原則として2年間は消費税が免除されるという仕組みになっています。
(売上が多い場合は1年間の場合もあります。逆に少ない場合はずーっと免税のままの場合もあります。)
ですが、開業時からあえて消費税の課税事業者を選択することできます。
ビルを建てたりして消費税が還付されような方が提出します。
期限は開始した年の12月31日。

提出方法

紙で提出

各種届出書はインターネットで国税庁のホームページからダウンロードできます。
ダウンロードしたものを印刷・記入・押印し、税務署に持っていくか郵送します。

インターネットで提出

国税庁のe-Taxから電子申告でも提出することができます。
e-Taxを利用する場合は事前準備が必要です。
電子証明書を市区町村役場で取得し、カードを読み取る機械を購入します。
マイナンバー制度が開始される平成28年1月以降は個人番号カードが交付されます。
そのカードと読み取り機械があればe-Taxで申告できることになっています。

面倒ですが、一度手続きしてしまえば今後の所得税の申告等をインターネットで行うことができます。
税理士にお願いしなくても申告書の作成提出は楽にできると思います(笑)。

私としは申告自体が簡便化され、自分で申告できるようになることは良いことだと思っています。
そこで無くなる仕事にそれほど重要性はありません。

税理士に依頼する

これらの届出をすべて税理士に依頼することもできます。
税理士はこれらを基本的には電子申告で提出します。

提出書類の保存

これらの届出書は大切な書類です。
紙で提出の場合は、控えも作成し、税務署の受領印があるものを保管します。
郵送で提出した場合は切手を貼った返信用封筒を入れます。
インターネットで提出した場合は、提出書類と送信確認のメール詳細を一緒にして紙で保管します。

事業を続けている限り、永久に保存する書類です。
大切にファイリングして保管しておきましょう。

まとめ

個人が事業を開始した場合は税務署に届出が必要です。
事業と税務署・税金は切っても切れない縁なので適正に付き合っていく必要があります。

私も9月1日に事業を開始したのでこれらの一部を提出します。
税理士の電子申告カードが近日中にきますので、初めての電子申告を自分の開業届出でやってみたいと思います。


〜 なんてことない日々 〜

明日は妻と息子が退院し、我が家に来ます。
これから家族4人の生活が始まります。

2歳になる娘はここ数日、初めて母親のいない夜を私と過ごしました。
初めは「ママちゃん迎えに行く!」と泣いていましたが、状況をよく把握しており、日に日に泣かずに寝られるようになりました。

娘が己と戦い、我慢しているのがよくわかります。
精神的には大人と変わらないのだと気付かされました。

娘のことを第一に考えながら家族4人の生活を楽しみたいと思います。

税理士やってます。

税理士 西野伸太郎

クラウドを活用した業務効率化を得意としています。
事務負担を極力減らし、本業に専念することをサポートします。

顧問契約不要のスポット相談も承っております。
インボイス制度、電子帳簿保存法への対応など、質問あればご連絡ください。
対面もしくはZOOMなどで回答いたします。
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