流動比率を高めて短期的な資金繰りに追われない安定経営を目指しましょう


経営分析の指標に流動比率というものがあります。
流動比率が高いと資金的な安全性が高いといえます。

貸借対照表(B/S)の作り

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B/Sは左側に資産、右側に負債・純資産があります。

資産は流動資産と固定資産に分かれます。
負債も同様に流動負債と固定負債に分かれます。

言葉の通り、流動は動きやすいもの、固定は動きにくいものです。

流動科目の代表的なもの

流動資産の代表的な科目は
・現金預金
・売掛金
・棚卸資産
・前払費用
など

流動負債の代表的な科目は
・買掛金
・未払金
・未払費用
・預り金
・短期借入金
など

簡単に表現すると”短期間で現金が動くもの”です。

流動資産は現金自体・もしくは現金が入ってきやすいもの、流動負債は現金がすぐに出て行ってしまうもの。

流動比率とは

流動比率というのは単純に流動資産と流動負債の比率です。
B/Sでいうとこの部分です。

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流動資産/流動負債=流動比率

支払い能力と支払い義務の比率と考えることもできます。
短期間で現金が動くものですから流動比率が高いほど資金繰りは安定します。

何%が適正かは業種によって変わります。
120%〜200%を目標にすると言われることもあります。
過去から現在までの実績をみて、目標値を設定するのがよいでしょう。

流動比率を高めるには

資産科目はなるべく上に
負債科目はなるべく下に
を意識して経営すると流動比率は上がります。

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多くの会社に大きな影響を与えるのは借入金です。
短期借入金をやめて長期借入金にシフトできれば流動比率は改善されます。

資産の一番上には現金預金が表示されますが、現金預金の中身も順番があります。
・現金
・普通預金
・定期預金

これも動きやすいもの順になっています。
定期預金を多く持つよりも普通預金で持っていた方が資金繰りが楽になります。

資産科目は上へ、負債科目は下へを意識して短期的な資金繰りに追われない経営を目指します。

月商3ヶ月分のお金を持つ

お金を多く持つことは安定経営にとって重要なことです。
少なくとも月商と同額程度のお金は持っている必要があります。

理想としては月商3ヶ月分のお金を保有したいところです。

会社に何かあっても生き残るためにはお金が必要です。

利益の積み重ねでお金を蓄積できればよいのですが、現実的には利益だけでは難しいものがあります。

借入をしてお金を増やすことも必要なことです。
何かあってからでは借りられません。
健康なうちに長期で借りることができれば流動比率も上がり資金繰りが安定します。

経営をしていくうえでは金融機関との付き合いは必須です。
ビジネスパートナーとしてうまく付き合っていきたいものです。

まとめ

B/Sの科目の並び順は決まっています。

資産は上へ、負債は下へを意識して経営する必要があります。

流動比率を高めて安定経営を目指します。
流動資産の中でも一番大切なのはお金です。

借入金もうまく利用して財務体質を強化していきましょう。


〜 なんてことのない日々 〜

娘がサニーちゃんといって顔の絵を描きました。

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目の中にキラキラした目玉があるように見えます(笑)
親の目から見ると驚きの1枚です(笑)

税理士やってます。

税理士 西野伸太郎

クラウドを活用した業務効率化を得意としています。
事務負担を極力減らし、本業に専念することをサポートします。

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